隙

あーづい。
ビアガーデンなんか行きたいっすね〜って言ってたら、
いつもお世話になっている店長が”じゃー軽く行く？”と。

YES!!

で難波の高島屋の近くに自転車を停めて、さあさあ〜って時に
男二人と女一人のドリカムフォーメーションの三人組に声を
掛けられた。

”梅田から仕事でミナミへ来たんですけど、軽く飲めるBARを知りませんか？”と。

もちろん”BAR”なんて行かんので、ましてや難波でなんか。
それにあんたら北からおりて来ただけやったらどっか知ってるやろ、
こっちは早うビールを飲みたいと脳がなんとかリンを出してますねん！！
とか思いながらも〜

知らんのですわ〜　もっと北に上がった方がええんちゃいますの〜
歩いて回った方が早いっすよ〜とか言ってたら、

”僕たち、イベントとかやってて、貸し切りで２０人くらい入れるくらいで〜”
とか言ってきた。

！？

２０人？
イベント？
そんなんしてんねやったら色々知ってるやろ。
しかもあんたらそんな風に見えんで。
それにこのご時世、携帯で何でも調べられるし。
それになんだそのパンパンのカバン。

あ〜

でもこっちの兄さんは手ぶら。

あ〜、あんたリーダーか。

資料でも入ってんのか？
あ、カタログか。

あ〜勧誘か。
どこのだ？
ちょっと見てみたい気もするが。

もうその時点で申し訳ないが、
僕のなかで彼らは向こう側の人。

BAR
軽く飲む
三人で

もう関係なくないかい？

そりゃ〜今日はピンクのスニーカー履いて
ターコイズブルーのTシャツ着てるからって。

なんかいけそうに見えたんでしょうかね。
疲れてたんですかね〜
憑かれてたんですかね〜

なんか悔しい。

イラっとする。

彼らは向こう側の人ではないかもしれないが、
つじつまの合わない話をするのが悪い。

隙を見せた僕が悪いね、あんだけ人いたのに選ばれて。

自転車を停めてる間に近づき、顔を上げたら声をかける。
ふぅ〜、鍵を締め終わった〜という隙に。

いや〜　しかしフェデラーには隙はありませんね〜！！